私とRDR2 その1

前作Red Dead Redemptionの発売から8年。

2018年10月26日にRed Dead Redemption 2が発売されました。

 

現代のアメリカが舞台のGTA5ですらあれほど魅了されたのに、

西部劇好きの自分がRDR2を遊んだらどうなってしまうのか。

第一弾トレーラー映像を初めて見た時の衝撃。

 


Red Dead Redemption 2 Trailer

 

西部劇狂いだった亡き父に見せたらどんな顔をするかな?

そんなことを考えながら何度も見返しました。

 

これがゲームの映像なのはわかりきっているんですが、

なんでここまで空気感のようなものが伝わってくるんだろう。

 

しかし冷静に分析できる頭脳や教養がある訳でもなく、

大抵こういう時は感動と興奮のあまり語彙力ゼロのアホと化し、

やっべー!RDR2のトレーラーやっべー!と

ツイッターで騒ぎ続ける訳ですが。

 

ところでこの映像の中に出てくる唯一の台詞

 

「いいか、逃げる時はなりふり構わず全力で逃げろ」

 

これ、あまりトレーラーに相応しくないセリフのような。

喋ってるのが主人公のアーサーなのだろうか。

一体誰に向けた言葉なのか。

 

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Red Dead Redemption 2

 

RDR2の時代設定は1899年。

前作RDR1のちょっと前なんですね。

 

産業革命、社会構造の変革期。

西部開拓時代の終わり。

荒くれ者のギャング達が好き勝手に暴れられなくなってきた時代。

 

前作では超かっこいい主人公だったジョン・マーストンも、

今作では妻子もいるのに未だに父親になる覚悟を持てない、

そんな不甲斐ないチンピラみたいな役で出てきます。

 

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ジョン

 

今作の超かっこいい主人公のアーサーはそんなジョンの兄貴分。

ビッとしろビッと!男だろ!とよくハッパかけてます。

黒い硬そうなハットがトレードマーク。

 

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アーサー


彼らの所属するのがダッチ・ギャング。

リーダーのダッチはいわゆる傑物です。

教養があって、この時代にしては珍しく人種差別もしない。

行き場のない人を拾って親代わりになったり、

貧しい人や弱い人には悪さしないので人望もめちゃ厚い。

 

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中央のおじさんがダッチ

 

そんな彼らは腐ってもギャング。

銀行や列車強盗をしたりと悪いことをしながら楽しく過ごしてました。

借金の取り立てなんかもめっちゃ厳しい。

 

しかし現代の日本で例えるなら暴対法の成立で

ヤの皆さんがおとなしくせざるを得なくなってしまったように、

時代の流れにより、政府の手によって彼らのような

目障りなギャング団の排除が積極的に行われるようになりました。

 

それに合わせるかのようにダッチギャングも失敗続き。

ブラックウォーターという街で計画された強盗が大失敗。

命を落とす仲間は出るわ、彼らは這う這うの体で敗走。

雪山に逃げ込んだところから本編が始まります。

 

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このプロローグに当たる雪山がチュートリアル的な場面なんですが、

もうなんかこの時点で色々とおかしい。

 

なんだこの雪の質感・・・

服に付着したパウダースノーに、

樹木に積もった雪がはらりと落ちる描写。 

コントローラを握りながら何度マジかよと呟いたでしょう。

 

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ギャングファミリーには女子供もおります。

暖を取れる場所を確保したら次はメシだ!と

野郎共は雪山狩猟に出かけて操作練習を兼ねて鹿を狩ったり、

やたら緻密な描写でその鹿を解体したり、

 

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かわいい熊ちゃんと格闘したり

 

狼に襲われて遭難死しそうになってるジョンを助けに行ったら、

なんかチンピラ感溢れる若造だったのでつい笑ってしまったり、

前作とは大違いのダッチの姿にやたら感動したり・・・

 

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RDR1のダッチおじさん・・・

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RDR2のダッチおじさん!

やべえよ雪山やべえよ。

ギャングメンバーもやべえよ。

というように何から何まで大興奮しっぱなし。

 

こいつはとんでもない作品だぞ。

GTA5も凄かったのにさらに上を行ってないかこれ。

 

そんな興奮覚めやらぬ私にとどめを刺したものがあります。

それは雪山を降りたギャング一行が向かったバレンタインの町。

その町で見かけたこれです。

 

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ぬかるみ

 

そう、泥だらけの道なんです。

本当にただの道。

雨上がりにできる、ただのぬかるみ。

 

画像だとわかりにくいかも知れませんが、

通行人の足跡が正確に、緻密に残るんですね。

そして車輪の轍もつきます。

 

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馬車が通ると車輪の轍もくっきり

この轍をじっと観察しましてね

最初こそ「おお、ちゃんと轍の痕が残るんだなあ、細かいなあ」

なんて気楽に眺めていたんですけどもね。

 

こう、馬車が道を通過するじゃないですか。

するとぬかるみの上に車輪の轍が残るんですよね。

そのあとにですね、一瞬遅れて轍の中に泥水が流れ込むんです。

すぅーっと。

 

それを見た時にですね、なんていうか。

 

「うおおお!すげえ!」

 

じゃなくて

 

「ヒエッ・・・」

 

て。

戦慄したんですよね、正直。

 

ここまでやるか。

頭おかしいんじゃないかって。

 

 

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こんな小さな画像だとわかりにくいかも知れませんが、

よく写真技術なんかの表現で「抜けがいい」とか、

「空気感」といったものを聞いた覚えがないでしょうか。

なんだかフワッとしていてよくわからない表現ですけどね。

 

私はただグラフィックが綺麗というだけではなく、

その空気感というものをRDR2で作られた世界に感じます。

ふとした時に操作を止めて見惚れてしまうんですよね。

表面上のグラフィックじゃない、画面の中の世界全部に。

 

開発期間は8年だそうですが、

その8年間。この作品を作り込み続けたんでしょうか。

それは熱意や情熱というより、妄執と表すべきではないか。

怖い。このゲームってなんか怖いかも。

 

と、足りない頭で色々考えてみたものの。

結局は語彙力が低下してアホになりました。

 

やべーわ、RDR2。

マジやべーわ。