私と友とGTA5
先日RDRについて語ったので、
いざ続編であるRDR2の話でもと思ったのですが。
その前に忘れちゃいけないGTA5。
今でもオンラインモードは絶賛稼働中のシリーズ最新作。
息の長いこと長いこと。
GTAと聞いてすぐに浮かぶのはその辺の通行人をぶっ殺せたり、
車を盗んだりといった、やりたい放題の犯罪ゲームというイメージ。
記念すべき一作目をPCで遊んだことはありますが、
見下ろし視点で見た目はチープなれども、
やってみたらまあ楽しい楽しい。
暴力的な過激さもまた、当時の自分には新鮮に感じられました。
でもなんていうか、好き勝手に大暴れはできるんだけども、
私が主題の車というものに対する興味が薄いこともあり、
飽きるのも早く、途中で満足して投げだしてしまう、
そんな短命な印象を持つシリーズでした。
あくまで個人的に。
そこでこのGTA5。
発売前にトレーラー映像を見た私は違和感を覚えました。
なんか今までとちょっと違う気がする。
前作の4も街の作り込みは凄くて、ただぶらぶらと歩き回って
屋台でホットドッグを買い食いするだけでも楽しかった。
でも、今回はさらに密度が濃い気がする。
そしていざ 実際に買ってみて驚きました。
歩いては「すげぇ・・・」
ドライブしては「すげぇ・・・」
山に登っては「すげぇ・・・」
自転車で歩道を爆走する迷惑行為をしては「すげえ・・・」
路地裏のごみ箱に「すげぇ・・・」
夕焼けに染まる高層ビルに「すげぇ・・・」
オープンワールドのゲーム。
とことん作り込まれた箱庭の世界。
だから何?
それは肝心のゲームの面白さと関係ないだろ。
そう言い放ってしまう人も大勢いらっしゃるかと思います。
ただ、その世界が作り込まれているだけで興奮しちゃうんですよ。
私みたいな古いファミコン世代は。
GTA5はロサンゼルスをモデルに作られています。
南側が大都市、そこから北に行くと雄大な大自然という作りなのですが、
都会の高層ビルの隙間から、ずっと遠くに山が見えるんですね。
始めて間もない頃、あそこの山に行けるのかな?と興味を持った私。
どうせなら車ではなく自転車で行ってみるか!と思い立ち、
チャリンコに乗ってキコキコとハイウェイを北上していきました。
で、実際に行けちゃったんですよ。
山の頂上まで。
そりゃ行けるだろうとお思いでしょうけども、
エリアチェンジとかローディング一切なしで行けちゃったんですよね。
この時の衝撃というか、興奮というか、未だに忘れられません。
今時の若い人はあれぐらいじゃ驚かないのかな?
それからというもの、私はこの箱庭世界の虜になってしまいました。
しかしオンラインモードは実にカオスな様相。
いきなり轢き殺されるわロケットは飛んでくるわ。
私も負けじと多額の保険金をかけた自前の高級車を目立つところに停め、
何も知らない初心者が嬉々として私のマイカーに乗り込んだ瞬間、
車体に仕掛けられた盗難防止用の爆弾が作動して吹っ飛び、
窃盗犯認定された相手に多額の賠償金を負わせるという
実に性格の悪い凶悪な悪戯を仕掛けたりと、
まあそれなりに満喫していたような気もします。
そして誰も襲えなくなる代わりに自分もまた無敵になる、
安全で快適なセーフティモードも用意されているので、
愛車のフルカスタムオンボロサーファーで気ままにドライブしては
あちこちで写真を撮るという平和なプレイをずっと続けてました。
ここまで惚れ込むとですね、うずうずしてくる訳なんですよ。
誰かにこの楽しさと凄さを伝えたい!と。
私は当時PS4版を遊んでいたのですが、
PS4にはシェアプレイという変わった機能があります。
そのゲームを所持していないフレンドとも、
制限付きだけど、一緒にオンラインプレイができちゃうみたいな機能です。
よくわからないけどなんかそういうすごいやつなんです。
すごいぜソニー。
この機能を駆使してGTA5の魅力を誰かに教えてあげたい!
そんな中で白羽の矢を立てられたのは、
FF14を通じて知り合った私のソウルフレンド、アレフ氏でした。
彼との尽きぬゲームネタの話題の中でふとGTAシリーズの話をした際に、
あ、この人の持つGTA像は昔の自分と同じだと気づきました。
そこで上述のPS4シェアプレイ機能を駆使して、
このアレフ氏と一緒にGTA5のオンラインモードを遊んでみることに。
私は敢えて多くは語らず、ただ彼と一緒にヘリに乗り込み、
夜のロサンゼルス遊覧へと飛び立ちました。
遥か上空に達すると眼下にはロサンゼルスの街が。
大都市だけあって昼も夜も車は途切れません。
私は同乗しているアレフ氏にこう言いました。
あの小さくて動いているオレンジ色の光点が全部車なんだよ
「・・・・・・」
高度を下げて近づくとわかるんだけど、
一台一台が全部本当に走ってる車なんだよ
「・・・・・・」
ゆっくりと降下していくヘリコプター。
オレンジ色の光点に過ぎなかった車がはっきりと見えてきました。
そこで彼はただ一言、こう呟いたのです。
「俺の知っているGTAと違う・・・」
嬉しかった。
私は誰かのこの一言が聞きたかったんです。
オープンワールドは今やすっかりスタンダードになっていますね。
むしろ乱発過ぎてオープンワールド飽きた、なんて声も聞こえてくるほど。
確かにひたすら膨大なクエストをこなすだけのオープンワールドって退屈です。
あっち行ってこっち行ってまた戻って。
面倒くさいからファストトラベルガンガン使っちまおう。
移動も最初から全部空を飛べる乗り物が手っ取り早いな。
そうするとなんだか味気ない。
ゲームの世界からいわゆる情緒が消え失せてしまう。
ゲームの情緒ってなんだよ、と言われてもうまく説明できないんですが。
ではゆっくり時間をかけてフィールドを歩けばいいのか?
でも道中の移動を苦痛に感じ続けるなら、その時点でダメな気もします。
どういうものが自分にとっての理想のオープンワールドなんだろう。
その答えの片鱗のようなものが、GTA5の箱庭から感じ取れた気がしました。
Grand Theft Auto V -- Coming for PlayStation 4 this Fall | E3 2014
余談ですが、私のブログと同時期に始まったアレフ氏のブログがこちら。
デザインもとても凝っていて面白いので、是非ご覧になられてみてください。
私は自分のスキルのなさが露呈するので見に行く度に死にたくなりますが。