FF11の思い出 その5

細かい部分はさっぱり覚えておらず、

こうして振り返って思い出を文章にするのにも一苦労。

 

でもね。

当時の自分はFF11の世界で、

いったい何に楽しさを感じて過ごしていたか。

それだけははっきり覚えてるんです。

 

他プレイヤーとの出会い?

LSメンバーとのかけがえのない絆?

いいえ、そんなありがちな低俗な話じゃありません。

 

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FINAL FANTASY XI

 

覚えていますか、我々が青春を過ごしたバルクルム砂丘のこと。

いつでもどこでも誰かがゴブリントレインを作っていた、あの熱い時代を。

 

誰もがなりふり構わず逃げ込むものだから、

セルビナの入口はアクティブモンスターで大混雑。

街の中で「今は外に出ない方がいいですよ」なんて会話したりして。

 

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ゴブリントレイン(画像は拾いもの)

 

それでもみんな決死行の趣で砂丘に飛び出していきました。

だって欲しかったですからね。

サポジョブクエのクリアに必要なドロップアイテム。 

 

ガガンボの腹虫

陸ガニのふんどし

呪われたサレコウベ

 

「サレコウベでねええええええ!」砂丘に轟くシャウト。

「たすけてぼぎにおわ」という言葉を残してセルビナの門前で落命したあの人。

 

格闘WSコンボの発する爽快な音。

レタスことレッドロータスのエフェクト。

あちらこちらで核熱連携の爆発光が見えたものです。

 

改めて説明しますと、このバルクルム砂丘と港町セルビナは序盤の山場。

冒険を続けるために必須となるサポートジョブというものを取得するため、

この地でちょっと厄介なクエストをクリアする必要がある訳なんですが、

これがなかなか簡単にはいきませんでした。

 

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一人の敵に集団で殴る蹴るの暴行を加える冒険者

初めて見知らぬ相手とパーティを組んで戦ったり、

ウェポンスキルの連携を教わって試してみたり。

難しい挑戦だからこそ、他のプレイヤー達と力を合わせ始める瞬間です。

 

余談ですが、FF11の戦闘はFF14とは大違い。

とっても平和です。

チャットでお喋りしながらだって戦えます。

 

オートアタックを当てることで必殺技ゲージが貯まるので、

合図を出し合って仲間同士で連携攻撃を仕掛けるのが楽しい。

地味ながら、なかなかの共闘感を演出していました。

 

さて、この難儀なクエストを無事に卒業した冒険者達は、

いよいよジュノというこの世界で一番の大都会を目指して上京していきます。

ある意味、砂丘は青春時代最後の1ページと表してもいいでしょう。

 

そんな楽しい青春時代の思い出にいつまでしがみ付き、

大人になるのはいやだ、ずっとここにいたいと騒ぎ始めるアダルトチルドレン

 

そんな奴がいるのかって?

ゲームなんだからさっさと次の段階に進めよって?

そうでしょう、普通はそう考えるはずです。

でも本当にいたんですよ、そういう頭のおかしな奴が。

 

私です。

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どなたか存じませんが、私のキャラと生き写しで驚きました

 

セルビナは楽しい、バルクルム砂丘のカオスな雰囲気は最高だ。

ずっとこのエリアに引きこもっていたって別にいいじゃないか。

 

そうだ、守ろう。

私がこのセルビナの門を守るのだ。

噂に名高いセルビナ警備隊になればずっとここにいられる。

 

そう決心して1年以上が経ちましたでしょうか。

その日から引退するまで私はほぼずっと砂丘で過ごしていました。

 

本当です。

最初のストーリー上のラスボスである闇の王とか倒してないんです。

会ったこともないです。

 

レベルは頑張って50まで上げました。

上京して一心不乱にレベル上げPTに参加して稼ぎました。

砂丘のアクティブモンスターを単独でも撃退できる強さのために。

 

ジョブはシーフをやめて戦士に変えました。

若き冒険者を追いかけまわす敵に「挑発」(敵を引きつける技)するために。

 

サポートジョブは白魔導士です。

砂丘で倒れる若き冒険者に蘇生魔法レイズをかけてあげるために。

 

ただひたすらにセルビナの門の前に立ち。

駆け寄ってくるアクディブモンスターがいれば殴り殺し。

救援のシャウトが聞こえれば蘇生するべく砂丘を走り、

我が冒険者人生で最大の宿敵であるボギーを倒しては勝利の雄叫びをあげ・・・

 

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夜になると出てくる砂丘の強い敵ボギーさん

 

全てはバルクルム砂丘の平和のために、です。

 

ときおり「弟子にしてくれ」と言ってくる頭のおかしな人も現れましたが、

基礎体力が大事なので砂丘を3周走ってこい、と言うと大抵諦めてくれました。

 

中には3周を走り通す本当に頭のおかしな人も現れましたが、

私の力では砂丘の平和を守るのが限界なのだ

君はまだ若い、こんな狭い砂丘で収まる器ではないはずだ

どうせならこの世界を救ってみせろ!

とか適当に言ってみたらその気になったのか、元気に去っていきました。

 

その後、その人は砂丘を訪ねてくることもなかったので、

おかしな髭のおっさんに感化されたのは若気の至りということで

おれはしょうきにもどった!したんだろうと思います。よかった。

 

またある時は外国人の兄弟だという二人組に絡まれました。

 

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「さっきから何をしてるんだ?」

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趣味でここに立ってセルビナの警備をしているんだ

 

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「何が楽しいんだそれ」

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「おまえは社会奉仕活動家か?

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退屈に見えるか

でもこういう出会いがあるんだから悪くないだろ

ネットゲームの楽しみのひとつだ

 

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lol

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「hehe 日本人狂ってるな」

 

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「お前バストゥーク人なんだな」

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「俺たちバストゥークに行きたいんだけど道教えてくれ」

 

などという会話の流れの果てに、

はるばるバストゥークまで彼らを道案内しました。

砂丘を戻り、コンシュタット高地を抜け、グスタベルグへ。

 

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ここが北グスタベルグ名物の滝だ

 

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「wow!」

 

どう見てもただの滝なのになんかはしゃいでました。

外国人はリアクション大きいから楽しいですね。

こちらは片言の英語で辞書片手に格闘しながらだったのですが、

私の拙い英語にも陽気に付き合ってくれました。

 

無事にバストゥークへと到着し、この小旅行は解散となったのですが、

何かお土産をと思い、このゲームを始めたばかりという

二人の兄弟にブーメランをプレゼントしてみました。

 

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「クソッ、街の中じゃ使えねーじゃねーか!」

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「あいつの頭にブチ当ててえ!」

 

ディアブロで外国人に裏切られて大切な斧を奪われた悲しい出来事から、

やたらと他人には警戒心を抱くようになったのですが、

彼らのお陰で、少しそれも薄まったような気がしました。

 

ブーメランのくだりでこれがもしPK可能なゲームだったら

絶対殺りに行くなこいつら、とは思いましたが。

 

セルビナの警備に始まり、セルビナの警備に終わった冒険者人生。

これが私の初めて遊んだオンラインMMORPGの思い出です。

 

振り返るとFF11を遊んでいる間にも色々とありましたね。

オンラインだけに楽しいことも嫌なこともありました。

自分の方にだって「あの時は無礼な振る舞いをしてしまった」なんて後悔もあります。

 

その分、多くを学びました。

今日のオンラインゲームではそれを活かせている・・・と思いたいところですが。

 

特に盛り上がりも感動もないままに。

FF11の思い出は終わりです。

 

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