FF11の思い出 その4

サブリメンを知っていますか。

かつてFF11の世界に存在した誇り高き伝説的なプレイヤー集団です。

 

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FINAL FANTASY XI

 

 

そもそも由来となったサブリガという防具は現行のFF14にもありますし、

革のブリーフパンツみたいな過激な見た目の装備で、

男性キャラクターが装備するとネタ的にも映えますから、

知名度は高いですね、良くも悪くも。

 

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こんなの

さて、そんなサブリガを愛する集団がかつてFF11に存在しました。

FF11用語辞典から抜粋させて頂くと、

 

語源は鞄鯖(カーバンクルサーバー)においてサービス開始初期に設立されたサブリガを普及する団体の名称であり、そのLSの名称でもある。確認できる限りでFFXI史上初のサブリガ愛用者のLSであったことから、彼らの名前がサブリガ愛用者の代名詞となった。「肉体美と平和」をモットーとし、ブロンズサブリガブロンズハーネスを正装と定めてサーバーを越えた活動を行っていた

 

平たく言えばサブリガの愛好家たちのことですね。

私は昔、彼らの公式サイトを拝見したことがあったのですが、

その時にとても深く感銘を受けました。

このブログを通じてサブリメンを知った方々にも一読頂きたいのですが・・・

 

サブリメン公式サイト

 

ご覧の通りです。

MMORPG史における眩い煌めきのひとつが永久に失われてしまいました。

かろうじて残っていたリーダーsabu氏のお姿が伺える画像がこちら。

 

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最前列のタマネギボーイの後ろに立つ、

ネイティブアメリカンフェイスの筋骨隆々な人物がsabu氏です。

 

私が彼らサブリメンの一体何に感銘を受けたのか。

それを語る前にひとつ、FF11ではなく、FF14の思い出を語りたいと思います。

 

私はMMORPGに限った話ではないのですが、

日頃からついネタプレイにひた走る困った趣味嗜好があります。

14においても数々の奇行を起こしてきましたが、

そのひとつがサブリガ職人ロールプレイ。

 

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隠者の庵 エオルゼア百景より拝借


暗色のローブにすっぽり身を包み、隠者の庵というフィールド上にある

謎の小屋に勝手に住み着いては一心不乱に質の良いサブリガを制作し、

それを格安で市場に流すことを繰り返しておりました。

 

そのような奇矯の振る舞いもライフワークのように長く続けていると、

それはそれで人々には噂や都市伝説のように伝わるようです。

主にネタ的に。

 

ある時、一人のララフェルの少女が小屋を訪ねてきたことがあります。

 

彼女は「高名なサブリガ職人に相談したいことがあるのだ」と言います。

 

常時ネタプレイに走りつつも、台本のない咄嗟のアドリブには弱い私です。

その時も片手間にネットフリックスで海外ドラマを見ていたものだから、

見ず知らずの人物の突然の不意打ち訪問に慌てふためいたものですが、

かろうじて威厳を保ちつつ、ひとまず相談とやらを伺うことにしました。

 

彼女は続けました。

 

「サブリガを履いた変態達が私の頭に股間をこすりつけてきて困っている」

 

馬鹿げた悩みだと思われたでしょうか。

しかしこれはサブリガ愛好家にとっては永遠のテーマとも言える問題なのです。

 

私は彼女にこう答えました。

かつてFF11というゲームの世界にサブリメンというサブリガ愛好家達がいました。

まず彼らの公式サイトに掲載されているサブリメン鉄の掟を見てほしい、と。

 

今となっては見ることの叶わなくなったサブリメン鉄の掟。

心の中にすっかり溶け込んでいる彼らの遺した言葉を、

私の覚えている限りではありますが、僭越ながら要約として書かせて頂きます。

 

サブリガを履きこなすには健全な肉体と健全な精神の両方を持つことが肝要。

 

見た目が変態的な装備であるからこそ、

それを迷惑に思う人達がいることを決して忘れるな。

 

見た目が変態的な装備であるからこそ、

礼儀正しい振る舞いを決して怠るな。

 

サブリガを愛する者はみな紳士であれ。

サブリガを愛する者はみな淑女であれ。

胸を張れ、あなたの肉体は美しい。

 

ナイスサブリガ!!

レッツ!サブリメン!!

 

鉄の掟という重苦しい題名に似合わない面白文章ですね。

最初こそフフッと笑ってしまったのですが、

実はオンラインゲームを遊ぶ上で何より大切なことが書かれています。

 

他人に対する礼儀とマナーを絶対に忘れるな。

それだけです。

でもそれって何よりも大事なことでしょう?

 

じゃあ最初からサブリガなんて履かなきゃいいだけの話だろう、

という意見も当然あるかと思います。

 

でも、彼らはサブリガを愛しているのでしょう。

心の底から好きで好きで仕方がないんだと思います。

 

人の迷惑になるかもしれない。

でもサブリガを着たい。

ハラスメントで通報されるかもしれない。

でもサブリガを着たい。

だからせめて紳士の心だけは忘れないようにしようぜ、みんな!

 

このしょうもないサブリメンの愛すべき人間くさい愚かさが私は大好きです。

サーバーも違いますから、一度も会ったことのない人達だったのですが、

私は公式サイトを一目見ただけで大ファンになってしまいました。

私自身もサブリガを愛し、サブリガを作り、サブリメンを名乗っています。

 

この鉄の掟を読んでもらったあと、私は相談にきた彼女に問いかけました。

 

嫌がる女児の頭に股間をこすりつけるような迷惑行為をする彼らは、

サブリメンを名乗っているが、彼らにその名を名乗る資格はありますか?

彼らはサブリガを履いているだけのただの悪ふざけ小僧なのです。

サブリメンの心を理解した今のあなたにとって、取るに足らない問題でしょう。

 

その言葉で彼女には十分伝わったようです。

真のサブリメン達の遺した友愛の心と熱い想いが。

 

このブログを始めるに辺り、当時の青春の日々を思い出しているのですが、

サブリメンのオンラインゲームへの接し方は今でも私の心に根付いています。

そんな彼らの公式サイトが2019年にとうとう消滅していまいました。

 

おのれヤフージオシティーズ

なんてことをしてくれたんだヤフージオシティーズ

そう毒づいても時代の流れですから、仕方がありません。

 

だからせめて、彼らの想いを、このような拙い文章ではありますが、

このブログの場を借りてネットの片隅に残せたら、と思ったのであります。

 

画像も少なく、だらだらと長文になってしまいましたが、

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

ナイスサブリガ!!
レッツ!サブリメン!!